Webサイトを制作していると、「FTP」という言葉を耳にする機会が増えてきますよね。
「FTPって一体何だろう?」「なんだか難しそうで、自分には関係ないのかな…」と感じている方もいるかもしれません。
でも、安心してください!FTPは、Webサイトを公開するために欠かせない、とても便利なツールなんです。
今回は、FTPとは何か、その仕組みや使い方を、初心者の方にもわかりやすく、丁寧に解説していきます。
FTPとは?初心者でもわかる仕組みと使い方

FTPって一体何者?
FTPは、「File Transfer Protocol」の略で、日本語では「ファイル転送プロトコル」と読みます。
「プロトコル」って聞くと難しそうに聞こえますが、簡単に言うと、インターネット上でファイルを転送するためのルールのことです。
例えば、あなたが友達に手紙を送る時、住所や名前を封筒に書いて、切手を貼ってポストに入れますよね?
これは、手紙を届けるためのルールです。
FTPもこれと同じように、インターネット上でファイルを転送するためのルールなんです。
Webサイトは、HTMLファイルや画像ファイル、CSSファイルなど、様々なファイルで構成されています。
これらのファイルを、自分のパソコンからWebサーバーにアップロードすることで、世界中の人があなたのWebサイトを見ることができるようになります。
FTPは、このファイル転送を安全かつ効率的に行うために使われる、いわばインターネット上の宅配便のようなものなのです。
FTPの仕組みをわかりやすく解説!
FTPを使うためには、FTPクライアントソフトとFTPサーバーの二つが必要です。
FTPクライアントソフトは、自分のパソコンにインストールして使うソフトウェアです。
有名なFTPクライアントソフトには、FileZillaやCyberduckなどがあります。
これらのソフトは、FTPサーバーに接続するためのインターフェースを提供し、ファイルのアップロードやダウンロードを簡単に行えるようにしてくれます。
FTPサーバーは、Webサイトのファイルを保存するための特別なサーバーです。
あなたがレンタルサーバーを借りると、FTPサーバーも一緒に提供されるのが一般的です。
FTPサーバーは、インターネット上にあり、FTPクライアントソフトを使ってアクセスすることができます。
FTPクライアントソフトを使ってFTPサーバーに接続し、ファイルのアップロードやダウンロードなどを行います。
FTPでのファイル転送は、以下の手順で行われます。
- FTPクライアントソフトでFTPサーバーに接続:まず、FTPクライアントソフトを起動し、FTPサーバーの情報(ホスト名やIPアドレス、ユーザー名、パスワードなど)を入力して接続します。 これは、宅配便で荷物を送る際に、送り先の住所や名前を記入するようなものです。
- ファイルのアップロード:Webサイトのファイルを、自分のパソコンからFTPサーバーにアップロードします。 これは、宅配便で荷物を送る際に、箱に荷物を入れて送るようなものです。
- ファイルのダウンロード:FTPサーバーに保存されているファイルを、自分のパソコンにダウンロードします。 これは、宅配便で荷物を送る際に、届いた荷物を受け取るようなものです。
FTPクライアントソフトの使い方をマスターしよう!
FTPクライアントソフトは、様々な種類がありますが、基本的な使い方はほとんど同じです。
ここでは、代表的なFTPクライアントソフトである「FileZilla」を例に、FTPの使い方をステップごとにくわしく説明します。
- FileZillaをダウンロード: まず、FileZillaの公式サイトにアクセスし、自分のパソコンのOS(Windows、Macなど)に対応したバージョンをダウンロードします。
- FileZillaをインストール: ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、画面の指示に従ってインストールします。 インストールが完了すると、デスクトップなどにFileZillaのアイコンが表示されます。
- FileZillaを起動: FileZillaのアイコンをダブルクリックして、ソフトを起動します。
- FTPサーバーに接続: FileZillaの画面上部にある「クイック接続バー」に、FTPサーバーの情報を入力します。
- ホスト:FTPサーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。これは、レンタルサーバー会社から提供されます。
- ユーザー名:FTPサーバーにアクセスするためのユーザー名を入力します。これも、レンタルサーバー会社から提供されます。
- パスワード:FTPサーバーにアクセスするためのパスワードを入力します。これも、レンタルサーバー会社から提供されます。 必要な情報を入力したら、「クイック接続」ボタンをクリックします。
- ファイルのアップロード: FileZillaの画面は、左右に分割されています。 左側がローカルサイト(自分のパソコン)、右側がリモートサイト(FTPサーバー)です。 ローカルサイトの領域から、アップロードしたいファイルを選択し、リモートサイトの領域にドラッグ&ドロップします。 これで、ファイルがFTPサーバーにアップロードされます。
- ファイルのダウンロード: リモートサイト(FTPサーバー)の領域から、ダウンロードしたいファイルを選択し、ローカルサイト(自分のパソコン)の領域にドラッグ&ドロップします。 これで、ファイルがFTPサーバーから自分のパソコンにダウンロードされます。
FTPでできること
FTPを使うと、Webサイトのファイル転送以外にも、以下のようなことができます。
- ファイルの削除: FTPサーバー上のファイルを削除することができます。 まるで、ゴミ箱にファイルを捨てるように、FTPサーバー上のファイルを削除することができます。
- ファイルの名前変更: FTPサーバー上のファイルの名前を変更することができます。 ファイル名を変更したい場合は、FTPクライアントソフト上で簡単に変更することができます。
- ディレクトリ(フォルダ)の作成: FTPサーバー上に新しいディレクトリを作成することができます。 ファイルを整理するために、新しいフォルダを作成することができます。
- ディレクトリ(フォルダ)の削除: FTPサーバー上のディレクトリを削除することができます。 不要になったフォルダを削除することができます。
- ファイルのパーミッション変更: ファイルのアクセス権限を変更することができます。 ファイルのアクセス権限を設定することで、セキュリティを強化することができます。
FTPを使うメリット
FTPを使うメリットは、以下の通りです。
- 大容量ファイルの転送: メールに添付できないような大容量ファイルでも、FTPを使えば簡単に転送できます。 例えば、高画質の画像や動画なども、FTPを使えばスムーズに転送することができます。
- 複数のファイルの転送: 複数のファイルをまとめて転送できます。 Webサイトを構成するたくさんのファイルを、一度にアップロードすることができます。
- ファイル操作: ファイルの削除や名前変更、ディレクトリの作成など、様々なファイル操作を行うことができます。 FTPクライアントソフトを使えば、FTPサーバー上のファイルを、まるで自分のパソコンのファイルのように操作することができます。
FTPを使う際の注意点
FTPを使う際の注意点は、以下の通りです。
- セキュリティ: FTPは、暗号化されていない通信プロトコルであるため、セキュリティリスクがあります。パスワードなどの重要な情報は、盗聴される可能性があります。 そのため、FTPを利用する際は、セキュリティ対策をしっかり行う必要があります。
- 対策: FTPS(FTP Secure)やSFTP(SSH File Transfer Protocol)など、暗号化通信に対応したプロトコルを利用する。 FTPSやSFTPは、FTPの通信内容を暗号化することで、セキュリティを強化したプロトコルです。 レンタルサーバー会社によっては、FTPSやSFTPに対応している場合があります。
- ファイアウォール: ファイアウォールが有効になっている場合、FTP通信がブロックされることがあります。FTPを利用する際は、ファイアウォールの設定を確認する必要があります。
- 対策: ファイアウォールでFTP通信を許可する設定を行う。 ファイアウォールは、外部からの不正アクセスを防ぐためのセキュリティ機能ですが、FTP通信をブロックしてしまう場合があります。 ファイアウォールの設定で、FTP通信を許可する設定を行う必要があります。
まとめ
FTPは、Webサイトのファイルをサーバーにアップロードしたり、サーバーからダウンロードしたりするための、Webサイト制作には欠かせないツールです。
FTPクライアントソフトを使ってFTPサーバーに接続し、ファイルのアップロードやダウンロードなどを行います。
FTPを使う際は、セキュリティ対策をしっかり行いましょう。